衛宮切嗣(美遊世界)

他称・正義の味方。「人」ではなく「命の数」という数字のみを救う。おおよそ原作Fateと似たような経歴をもって醸成された正義観のようである。
だがこの世界の彼はもっと未熟で、中途半端で、甘い。助ける必要のない少年を助けた上、見捨てることもできず、保護者にも師匠にもなりきれなかった。助手の真似事をさせることで側に置く理由づけをしてはいるが、凄惨な殺しを見せることはしない。一方的に向けられる好意と信頼を切って捨てた上で、繋いだ手は離さない。
結局のところ、最期まで切嗣と士郎は互いを理解できなかった。だからこそ、彼らはかろうじて……だが確かに、親子でいられたのかもしれない。

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