開演の刻は来たれり、此処に万雷の喝采を

ファースト・フォリオ。“赤”のキヤスター、シェイクスピアの演劇宝具。当初の設定では時間の巻き戻しが存在したが、物語の展開的にあまり意味合いを持たせられないために没(プロトタイプ「Fate/Apocrypha」の後で魔法使いが登場したことも大きい)。代わりに浮上したのが、『国王一座』のグレードアップバージョン。
全く肉体的に害を為すことのない宝具であるが、一部の英霊にとっては最高に性質の悪い代物である。脛に傷を持たない英雄などほとんどいない。誰もが内側に抱えているトラウマを、シェイクスピアは暴き、嘲り、あるいは弾劾することで徹底的に心を折ってくる。
肉体的に強いといぅ自負があればあるほど、この宝具に搦め捕られる確率が大きい。この宝具を乗り越えられるのは、己の人生に一片の穢れもないと断言できる者のみだ。何かを信じて全く悔いのない者など数少ない。抱えているトラウマと真正面から向き合える者であれば、シェイクスピアの指摘をどうにかして覆すことができるかもしれないが———。
心が折れた場合、バッドステータスとして【放心】がつく。この間は一切の無防備で、悪意に自動迎撃する宝具でもない限り、あらゆる対処ができない。
本来の意味合いはシェイクスピアの死後、その戯曲をまとめて出版した「最初の」書籍。従ってシェイクスピアが直接関与している訳ではない。

Fate/Apocrypha material: Fate/Apocrypha用語辞典