マグダレナ

グレイの母。
十年前、グレイの姿が変化して過去の英雄となったとき、真っ先に膝をついて崇めたのが彼女であった。その熱狂ぶりは故郷でも群を抜いており、グレイとの縁の近さもあって、おばば様と呼ばれる長から侵刃黄金を預かることとなった。
グレイが自分の顔を嫌ってくれる相手を求めたのも、この母の影響が大きい。かつて慈しんでくれた母が、何もかもを忘れたかのように自分を神の子と信仰してくる光景はただおぞましかっただろう。
そして、本編で看破された通り、そのすべてが芝居であった。
マグダレナは娘を過去の英雄に乗っ取られぬため、自分の半生をかけて、村の因習に挑んだのであった。娘に忌み嫌われることも、娘が孤独に絶望することもすべて覚悟の上で、彼女にできることはこれが精一杯だったのだ。
なお、この際、村の術式に干渉するやり方を教えたのは、この術式を外部で研究していたハートレスである。彼はマグダレナと通じて、内部でしか知り得ない情報を渡してもらう代わりに、術式を破る方法を教えた。
のちに、このときの研究結果を応用することで、ハートレスはサーヴァントのフェイカーから神霊イスカンダルを再臨する魔術を確立させることとなる。

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