ジーク

本編「Fate/Apocrypha」の主人公。元々は魔力供給を行うためにゴルドが鋳造したホムンクルスであり、ほとんど何の思考もせぬままに生成した魔力をサーヴァントたちに絞り尽くされて死ぬ運命にあったのだが……。彼の詳細に関しては、人生に至るまでほとんどが本編で描写されている。何しろ過去という過去がほとんど存在しないので。
それだけではなく、そもそも前提として人生が詰んでいる。真っ当に生きようと思っても長くて三年の命。であるが故に、「自分がやろうと考えた」ことのため、無理無茶無謀な選択肢を選び続けた。
長寿を獲得してからもそれは変わらない。ジークが最後に、人類のために振る舞ったのは当然ながら人類のためではない。そもそも、ジークは人類を信じ切れるほどに干渉した経験が存在しないのだ。
ただ、ジャンヌ・ダルクが未来を勝ち取るために命を懸けた。それを見て、「彼女の力になりたい」と願ったからこその、大変に個人的な欲求である。
なお、魔術回路だけならばアヴィケブロンが目を付けるだけのことはあって、ユグドミレニアのトップであるダーニックと遜色ないほどのレベル。ただし、行使できるのは構造把握による破壊のみ。仮に生き残ったとしても、魔術にはあまり良いイメージがないので学ぶ気はあまりないだろう。
ラストで竜種に変身したジークは、既に肉体が消失している。あれは聖杯への願いで変化した、ジークの魂の形である。
ちなみにジャンヌが最後に告げたあの言葉で、ジークはようやく自分が彼女を待ち続けられた理由を理解できたとか。お互いに鈍いにも程があるな!

Fate/Apocrypha material: Fate/Apocrypha用語辞典