雨生龍之介

第4次聖杯戦争におけるキャスターのマスター。
明朗快活。他人の心情の機微をよく読みつつも細かいことには拘らず、常にポジティブで建設的。失敗にめげることもなく、持ち前の探求心と好奇心の旺盛さで人生を精一杯に楽しむ好青年。――ただし趣味は拷問、殺人、死体遺棄。
べつだん幼少期に性格を歪ませるようなトラウマがあったわけでもなく、彼の悪性は言峰綺礼のそれと同様、もはや持って生まれたものと言うはかない。綺礼のように既存の道徳観念を植え付けられることもなかった龍之介は、自らの欲求を満たすことに何の躊躇も忌避も懐かなかった。
キャスターを召喚する以前で既に42人もの人間を殺害しておきながら、龍之介はただの一度として容疑者の線上にすら上がったことなく、警察の捜索はすべて迷宮入りのまま、一部についてはそもそも殺人事件として立件すらされていない。計画性など皆無な快楽殺人鬼でありながら、証拠隠滅と捜査撹乱の手際は卓越したものがあり、プロの暗殺者として旗揚げしていれば伝説的存在になれたかもしれない逸材である。だが当人は趣味と実益に一線を引く主義だったため、犠牲者の金品にも一切手をつけず、平素は地味なバイトを転々として生計を立てていた。
動物愛好家でサファリパークとか自然科学系の特番とかが大好き。ただし残虐行為の対象として愛でるのはヒト科ヒト目に限られるらしい。鮫とか肉食獣とかに憧れはしても、生まれ変わりたいとまでは思っていない。何故なら人間を狩る上で最も巧みなハンターは、同じ人間だからである。

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