セイヴァー

覚者[ブッダ]。救世主のサーヴァント。
覚者とは悟りに至ったものを示す。
このサーヴァントを獲得するマスターは、善悪はどうあれ『人類を救う』理念に開眼している。
もっとも有名な覚者である釈尊は、自ら悟って覚者となった。彼は生きながらあらゆる苦悩から開放された。この『覚者になる教え』が仏教である。
しかし仏教では「これを学べば救われる」とは一言も言っていない。
仏教とは釈尊が覚者にいたった理念であり、釈尊は「この教えだけが仏への道である」とは述べていない。覚者になる方法は人それぞれにある。
仏教において、人はみな仏になる可能性を秘めているとされる。人間は最終的にはみな悟りに至る。善も悪も有情も無情も、すべてはその過程にすぎない。
セイヴァーがサーヴァントとして召喚に応じたのは、そのマスターの苦悩があまりにも見捨てがたく、また罪深かったからだ。
“この魂には一切の救いがない。
ならばせめて、彼が願った人類の結末まで、
ともに有り続けましょう───”
セイヴァーはマスターにカを貸したのではなく、
戦いの王に慈悲を示したにすぎない。
……その誕生から死去まで戦争と向き合い続けた人物。戦争を憎みながらも否定しきれず、苦行を歩み続けた男の最期を看取る、沙羅讐樹[さらそうじゅ]の花のように。

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